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Fate 8
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- 2008/03/21(Fri) -
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ふつふつと湧き起こった熱は、急速に上昇していく。
(一体、どうしたというのだ?) 女と接することなど、幼い時分より慣れているはずだ。 なのに……俺は今、初めて会ったばかりの女に興奮しているのだ。 あろうことか、欲望を孕んだ激しい衝動に突き動かされそうになっていることに、 自分でも驚いていた。 強引にでも貪りつきたくなるのを、 ぐっと奥歯を噛み締めてやり過ごし、目の前の女に再度、問う。 「違うのか……?」 するとハッとしたかのように身体がピクリと反応し、 女の視線がゆっくりと俺の腕の中にいるウサギに移る。 「いえ。その、……ウ、サギです」 言葉切れ切れに、そう答えた女の身体が、 その場に崩れ落ちそうになり、俺は咄嗟に抱きとめた。 そして、その細い腰を力強く抱き寄せた瞬間、 「ゃ……ぁっ」 甘く濡れた吐息が零れた。 欲情しているのが明らかに自分だけではないと、 密着した腰の間の違和感が語っていた。 男なのか、と一瞬、驚いた俺の口角が楽しそうに吊りあがる。 (…………面白い) そう思った俺は、腕の中の役目を果たして物体化したものを、 傍らに控えていたイスファンへと放った。 ―――あれは、半月前のことになる。 その日の会議は、いつにになく重要なものばかりで、重たい空気が漂っていた。 やっと最後の議事も終わり、 立ち上がろうとした時、末端に座っていた者が挙手したのだ。 それが、ハリファ王国から申請された、今回の同盟の話である。 それは偶然だったのか、それとも必然だったのであろうか。 本来なら、自らが動くことなど必要のない件ではあった。 だが我侭で、強欲な寵姫たちの相手にうんざりしかけていた俺は、 気晴らしにと、この国へ足を運ぶことにしたのだ。 ―――それが、どうだ? まさかこんなところに、幼い時分に聞かされ、密かに欲していたモノがあるとは、 露ほどにも思っていなかった俺が、 (なんたる強運!……神の采配か) と、歓喜に打ち震えようとしていた時だった。 「「マディーナ様―――!」」 遠方から、バタバタと走り寄る足音と共に、高揚感が一気に失せる。 「チッ」 (……忌ま忌ましい) しかも、恰幅のいい体躯をした男が、強引に俺の腕の中から奪い取っていったのだ。 (この男、どうしてくれよう) これが我が王国の領土内なら、即刻、切り倒してやるところだ。 だが、そうもいかないため、煮えくり返るような気持ちを、 目前の男に向けることで相殺させるも、ことごとく、俺の努力を打ち破ってくれるのだ。 本当に虫の好かない男だ。 でも、まあ良い。 ―――賽は投げられたのだから。 〜To be continued〜 |
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