Fate 44
- 2008/05/14(Wed) -
「いやあぁっ!も、取って……これっ、取って―――ッ」

我慢できない、と目に涙を溜めて訴える藤也の下半身は大きく揺れ、
時折全身を小刻みに震わせながら絶頂が近いことを訴えている。
牡を搾り取るように蠢く極上の肉壁を堪能しながらも、藤也の状態を察したユリアスは、
二つ折りにして汲み敷いている藤也の身体を一層深く折り曲げさせると、
大きく膨張した欲望の熱を開放させる為だけに、今まで以上に激しく腰を振り動かす。

困ったことに、放たれている興奮を煽る甘い香りは、
藤也の身の内を苛む、塞き止められて荒れ狂う灼熱の痛みすらも、快感へと変えさせてしまうらしい。

「うっ……あっ、あぁっ、いやあぁぁ」

悲鳴にも似た甘い叫び声を上げ、首を左右に激しく振って、必至に耐える藤也の姿を目に止めながら、
ユリアスは深く根元まで突き込んだ瞬間、抑えることなく自身の欲望を解き放っていた。
だが、到底一度では満足できずに、
両脚を高く抱え上げると、シーツから浮いた腰の秘奥をリズミカルに蹂躙する。

「や、やめ……っ。い、嫌だっ…ぁ……」

けれど漏らした声とは裏腹に、底なしに悦楽を求め続ける身体は従順に反応し、
藤也は、まるで誘うかのようにビクビクと振るえ、艶かしく腰がくねるのを止められないでいた。
(……っ、ひ…酷……)
ユリアスを睨めるものの、潤んだ瞳ではその効果も露ほどもない。

先程体内に射精された白濁が潤滑油の代わりになっているのか、滑りが増し、
ヌチュヌチュッと湿った卑猥な音が部屋に響く。
ユリアスは獣のように激しく腰を振って抽送を繰り返し、藤也の最奥へ届かんばかりに貫き続けていた。

「はあっ……っあ、ゃぁ…ぁ……っ」

猛々しい牡をぎゅっと断続的に締めつける柔肉は、息を荒くしたユリアスを徐々に絶頂へと導いていく。
藤也は、自分の最奥を嬲る楔が一瞬ビクンと痙攣したのが分かったその瞬間、
弾けたように熱い液体が迸り、極めたことを知る。
その後も、余すことなく全ての欲望を藤也の奥処に注ぎ込もうと、
小刻みに腰を振っているユリアスを視線に捕らえながら、
(―――ユ、ユリアス、何で……っ?)
片隅に残る意識の中で、藤也は呆然としたように呟いていた。
ユリアスが怒っているらしいことは、その表情や醸し出している雰囲気で掴んでいた。
けれど、こんな風にされるのは納得がいかないし、我慢もできない。

一方で、昼も夜も藤也に自分の精を注ぎ続け、
出来ることなら、他所に目が行かないように底なしの快楽に身を溺れさせてやりたい……と、
邪なことすら考えているユリアスの顔に両腕を伸ばして、掌にその温もりを感じながら口を開いた。

「こんなユリアスは、……好きじゃない」

途端に見下ろしている紺碧な双眼が細まり、視線に冷たさと鋭さが増す。
おそらく、臣下の者ならば、投げられた刺すような視線に怯みを見せているだろう。
だが、快楽に蠢く奥処と戦う藤也は恐れなど感じる暇もなく、必至にユリアス見つめていた。

「何を、そんなに怒っているの?」
藤也は紡いだ。
言葉に表さないと何も伝わらない、だからちゃんと話して……と。

問われた当の本人も、酷いことをしているのは十分過ぎるほど分かってはいる。
けれど初めて芽生えた、嫉妬に狂った荒々しい感情を抑えることなど出来ずにいたユリアスは、
頬を温かな両手で包み込まれ、やさしく愛しい声音で真摯に囁かれたことにより、漸く収まりを見せ始めた。

右手で頬に触れる藤也の甲を引き離すと、許しを請うかのように、
その細い指先にチュッと軽い音を立たせて口づけを見せ、
「気づけば、一日中、側にいないそなたのことばかり考えている……」
そう思いを語るユリアスは、
「そなたが約束を違えたことに、我慢ならなかったのだ」
と慟哭するような声を漏らした。

―――どうしてこんなにもイライラするのかと、独白するような言葉は続き、 
これ以上、俺を醜くさせるなと、ユリアスは囁く。

〜To be continued〜

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