Fate 46
- 2008/05/21(Wed) -
「……っ、ぃやっ…ぁ…あぁ……っ」

戒めを解かれ、漸く吐精を許された藤也の奥処を、激しく脈動させながら、
荒々しいまでに犯し続けるユリアスの楔に肉壁を擦りあげられたら一溜まりもない。
下から上に思い切り突き上げられた藤也は、あっけなく昇り詰めてしまう。

けれど、ビクビクと僅かな白濁を吐精しながら、
その喜悦に意識が遠のくと、またユリアスの激しい律動に引き戻されるのだ。
そうしてすぐに脳も蕩けるような官能の波が押し寄せてくる。
もう何度、こうして交わったかすら分からない。

「ぁ……やっ、いや! もっ、許して……」

再び愛撫を再開するユリアスに、藤也はもう無理だと、弱々しく頭を横に振れば、
「嫌ではなかろう?……ほら」
そう言って、ユリアスはやさしく藤也の身体を揺らす。 

「っ…あ、あっ、あぁっ……」

肉壁を擦りあげる楔を、その艶かしい美体で受け止める姿はとても淫らで、
ユリアスにとっては魅惑的極まりない最上なものである。
男の肉体的欲望を沸き立たせ、追い詰めさせてやりたいと思わせしめる身体なのだ。

「本当に、やめてよいのか?」

間近で濡れたように妖しく金色に輝く瞳孔で見つめられると、何故か心は惑乱し、
甘い香りの所為だけではなく、その視線に身体の奥が熱くなっていくのだ。
幾度となく極めたはずの象徴も淫らに反応し、
いつの間にか独りでに立ち上がりを見せている。
もはや、自分の意志では身体の熱い疼きを止める事もできなかった。

「あっ、あぁ……いやっ。……して、もっと……」

そうして甘く囁き、強請るようにキスを交わす藤也の、
触れるだけで離した軽い口づけは、すぐに深く濃厚なものへと変わり、
この上なく満足したユリアスは嬉しそうに微笑む。

自分に埋め込まれている雄々しい楔をギュッと締め上げる秘奥は、
奥へ飲み込もうと貪欲に蠢き、喜悦に酔いしれたように、
藤也は快楽を追い求めようと無心に腰を妖しく揺らめかしていた。
その扇情的な光景に目を細めると両脚を抱き直し、 
快楽の弱みを猛りの先端で、そこをぐりぐりと圧迫させられた藤也は、
湧き起こる熱い疼きに楔を締めつけながら艶かしい声を上げる。

「ひぁっ、あっ…ぁ……、ああぁぁっ!」

激しく最奥を突き上げた刹那、耳朶に届く甘い嬌声と、
強烈な快感に戦慄く身体を強く抱き締めながら法悦に浸る中、
「……ユリアス様」
窓辺から家臣の一人に声を掛けられる。
「ラウルか」 
と問われた男は、はい、と短く返事をかえすと、ユリアスを促すような言葉を続ける。

「そろそろ、下々の者たちが寝床から起き出す時刻になります」

そう告げられ、短い溜息を吐き出しながら渋々頷く。
愛しい者と一緒に過ごす、限られた短な時間は瞬く間に過ぎ、
終わりを迎えるのも早く感じてしまうのは、致し方がないことなのだ。

完全にその意識を手放し、弛緩した至福な存在をやさしく抱きながら、
額から瞼、唇や首筋に……触れるような、
蕩けるように甘いキスを落としたユリアスは、淫らで熱く、
咥え込んで離さない極上の秘奥からそっと自身を引き抜くと、身体を抱え上げ、
後始末のために 湯殿に向かった。


(──俺も、甘いな。)

深い眠りへと落ちてしまっている腕の中の藤也を愛おしく見つめ、
困惑の溜息を零したユリアスは思う。

生まれ育った環境の違いというものもあるのかもしれないが、
摩れることなく前向きで、やさしい藤也の性分を殊更に愛でているものの、
この世界では、それは同時に多大な危険性を併すものなのだ。
いつ何が起こるか分からない場所でもあり、側にいることさえ儘ならないユリアスは、
隙だらけの藤也を思い心配し、守らなければと硬く決意を新たにする。
そんな彼が、特務の任に宛がわせたラウルに、尚一層の警戒をさせねばならないと、
鋭く研ぎすまされた眼差しを光らせたのは、言うまでもない。

〜To be continued〜
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